大中山 ●大中山の山名の由来

市川町の端、姫路市(旧の夢前町)との境界に位置する山は目立つ山です。姫路からの国道312号線から西治と長野橋の信号のある交差点を過ぎると、やがて近畿医療福祉大学を通り、大きな右カーブに向かうあたりから正面に高い山が見えます。手前の山と比べると霞んでいますが、それが大中山なのです。市川町の役場の北側の窓からも際立つ高い山が大中山。播但線の線路沿いからでも同じように望めます。大中山は市川町甘地地区の一番高い山としてはっきり存在感を示しています。 この大中山と言う山の名は地元にはあまり知られていないのです。笠形山や明神山などは古くから間違いなくそう呼ばれてきたし、地図にも載っている。周りを山で囲まれたこの地域の人たちは山に名を付けなかったのだろうか。七種山も標高も付けずおおよその位置に七種山と書いてあるだけだ。山の麓の里の名前が山の名前としては通用してたかもしれない。田口の山とか鶴居の山とかだ。
頂上には国土の測量のための基準として三角点が置かれている場合が多い。それにはちゃんと名前が付いていて点名と言う。平地にも三角点が存在するので山頂名ではない。では、大中山の場合はどうなのか。大中山は三等三角点で点名は「木屋ケ谷」である。地域には木屋ケ谷と名の付いた谷があったためだ。大中山も山の財産区の名前で存在する。大中山の別名は「松尾山」とも言い。これも付近の地域名からとられている。
 

七種山系

   大中山(一番奥)



●大中山の登山口

最も登りやすいのは鶴居城山を経由するルートです。もうひとつは十三回り(峠)からです。鶴居城山にはJR鶴居駅西方の山際に大きな集合墓苑があるところに鹿避けネットとそのゲートが設置されています。そこが登山口です。大中山の案内は全くありません。まずは鶴居城山に登らないといけません。地元の有志が作った登山道は良く整備され全長1,100mの路程は100m毎に札で示してありガイドのロープや鎖が充分すぎるほど取り付けられています。あと500mの中間点には四等三角点の「鶴居」があり標高もあるので麓の景色は充分楽しめます。頂上は広く樹木が整理され刈り取られ、目印となる数本の木だけが残されています。これは播但道や国道312号線からはっきり見える印となっています。
大中山へは鶴居城山の頂上で北西の角あたりにちょっとした踏み分けから始まります。案内板もありません。西のほうに送電鉄塔が見えますが、そこへ繋がる尾根が大中山への道です。一応ははっきりした踏み分けで歩きやすくなっています。この先は松茸の季節は山歩きには適しませんので注意してください。熊の出没情報もあります。初心者や家族連れなどはお薦め出来ませんのでご注意ください。



大中山への案内図と写真集はこちらからどうぞ

七種山系七種山系

大中山山上大中山頂上大中山頂上河原谷三角点河原谷三角点河原谷三河原谷三角点

播但沿線情報